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西山 元邦; 関 正之; 飛田 典幸; 上村 勝一郎
PNC TN8420 93-001, 153 Pages, 1993/01
酸化物分散強化型鋼(ODS鋼)を溶接するための新手法として,加圧抵抗溶接(PRW)法が適していると考え,抵抗溶接の装置,溶接部挙動等に関する情報を取得し,その調査結果をまとめ,今後の開発に資する。ベルギーのベルゴニュークリア社(BN社)に,抵抗溶接装置及び溶接方法に関する技術情報の提供及び溶接試験片の製作を依頼しその調査を行った。I.抵抗溶接に関する技術コンサルテーション・装置の機能上重要となるのは,溶接ヘッドの軽量化,被覆管を確実に固定するためのコレットチャック,溶接後のバリを取るための方法等である。・抵抗溶接で溶接した試料の強度評価を行うためには,回転疲労試験が有効である。・BN社では,抵抗溶接装置により製作したODS鋼の燃料要素を,SNR300,PHENIX等で照射試験を行い,溶接部から破損することは無く,健全であることを実証している。II.試験片の製作・選定した溶接条件において,ODS鋼,高強度フェライト/マルテンサイト鋼を溶接した結果,金相試験及び回転疲労試験において良好な接合が得られていることが分かった。抵抗溶接法に関する詳細な情報が入手でき,国産の装置開発の実現の見通しが得られた。PNC支給のODS鋼試験片の溶接試験においては,良好な結果が得られ,抵抗溶接法はODS鋼を溶接するのに有望な手法であるとの実証データが得られた。
笠田 竜太*; Wang, H.*; Liu, J.*; Yu, H.*; 近藤 創介*; 奥野 泰希*; 大久保 成彰; 徳永 透子*; 大野 直子*
no journal, ,
ADS炉内材料および核融合炉先進ブランケットへの適用を目指して低放射化オーステナイト鋼であるFe-Mn-Cr-Al-C鋼およびその酸化物分散強化(ODS)鋼の開発を新たに進めている。かつて検討されたFe-Cr-Mn系低放射化オーステナイト鋼の組成を見直し、自動車鋼板として用いられるTWIP鋼を意識した材料設計となっており、ODS化によって高温強度特性や耐照射性の改善を狙ったものとなっている。本報告では、合金設計方針と研究室レベルで試作した材料について、強度特性と鉛ビスマス腐食性へのODS化の影響に関する初期知見について示す。また、先進核融合炉ブランケットへの適用に向けた諸課題についても論じる。